Amazon広告運用で試してほしい中級者向けコツ5選
Amazonスポンサー広告で売上が伸びず悩んでいませんか?
ネットに落ちている情報は初心者向けのものが多く、ある程度運用されてきた方にとっては有益な情報がどうしても少なく感じるかと思います。
そこで今回は、Amazon広告運用に長い間携わってきたフリーランスの広告運用者である私が考える、中級者向けのコツ5選を自身の経験をもとにお話ししていきたいと思います!
Amazon広告運用コツ① データ分析しやすいアカウント構造をつくる
まず最初は広告アカウントの構造についてです。
仮に同じキーワードと広告商品を設定する場合であっても、アカウントの構造は人によって大きく異なります。なぜなら、アカウント構造は配信開始後の運用のしやすさに直結するため、どのような目的でどのような運用をどの程度のペースで行うかをしっかり考え、アカウントの設計に落とし込んでいく必要があるからです。
とりわけ、考慮する必要があるのがデータ分析しやすい構造になっているかどうかです。現在のアカウントが次のような状況になっている場合、一度アカウント構造を見直してみる必要があるかもしれません。
キャンペーンや広告グループの数が多すぎる場合
クリック数やコンバージョン数などの配信データが、大量のキャンペーンや広告グループに分散されてしまい、データの蓄積不足でPDCAを回すペースが鈍化してしまう恐れがあります。
仮にデータが溜まるまでの長い期間待つ余裕があったとしても、その間にシーズントレンドが変わり、データが当てにならなくなってしまう可能性もあります。
キーワードや商品ごとに細かくグループを分けたくなる気持ちもわかりますが、そこそこ短めのスパンである程度のデータ量が溜まるように、似ているグループは統合してみると良いかもしれません。
キャンペーンや広告グループの数が少なすぎる場合
逆に、キャンペーンに広告グループの数が少なすぎると、データ量は溜まりますがセグメント毎の細かい調整ができなくなります。
カテゴリーが同じ商品であればまだ許容範囲かもしれませんが、衣服と食料品を一緒にしたり、同じカテゴリーでも年齢や性別などのターゲットが全く異なるキーワードや商品群を混ぜてしまうと、良かれと思って調整した設定が裏目に出たり、良質な仮説を得ることが難しくなります。
Amazon広告運用コツ② キーワードを大量に設定しすぎない
たくさんの検索に自社の広告をヒットさせたいから、キーワードはなるべくたくさん設定しておいた方がいいよね!と考える方がいますが、私はおすすめしません。むしろ、少なければ少ないほど良いとさえ思います。
なぜなら、広告運用においてキーワードごとの分析や入札の見直しは非常に重要で、キーワードの数が多すぎると定期的な管理・メンテナンスが難しくなるからです。
そもそも、多くのキーワードを設定したからといって、必ずしもすべてのキーワードに広告が配信できているとは限りません。
私は過去に、1つの広告グループに100~300ほどキーワードが設定してあるアカウントを見たことがありますが、それまでの配信実績をみると、1年に1クリックもされてないキーワードも多くありました。キーワードが多すぎて、そういう問題があることにも気づかず、その結果キーワードごとに最適な入札ができなくなってしまっているのです。
大企業で専任の運用担当者が何人もいる等であれば話は別ですが、そのようなケースは少ないと思います。検索ニーズの少ないニッチすぎるキーワードは削除したり、管理できていない完全一致キーワードが大量にある場合などは、マッチタイプを部分一致やフレーズ一致にまとめて、運用で管理しやすいように工夫しましょう。
Amazon広告運用コツ③ 広告キーワードを商品ページに含める
当たり前のことですが、商品ページ=広告のランディングページ(LP)です。
Amazonスポンサー広告は、基本的に商品ページを設定するしかできないので、“ランディングページの最適化”という意識がどうしてもGoogleやYahoo!の検索広告よりも薄れてしまいがちです。
スポンサープロダクト広告を配信していれば、どの商品ページにどのようなキーワードで流入があるか確認できますし、パフォーマンスの高い/低いキーワードを確認することもできます。
対策したいキーワードや、そのキーワードに関連する語句がページ内に含まれているか。もっと言えば、そのキーワードを検索しているユーザーが抱えているニーズに応えられるコンテンツになっているか、商品ページの内容を今一度見直してみましょう。
そのためには、設定しているキーワードだけでなく「検索用語」も確認することが重要です。安易かもしれませんが、もし広告配信しているキーワードが商品タイトルに入っていなければ、追加するだけでもユーザーの反応は大きく変わるはずです。
Amazon広告運用コツ④ 広告商品のA/Bテストをする
展開している商品の点数が多く、1つの広告グループに複数の広告商品を設定している場合のコツになります。
Google検索広告と違い、広告文や見出しによって複数の広告を設定できないからこそ、こちらも意外と意識が向いていない方が多いのではないでしょうか。
Amazon広告は、同じ広告グループに設定した商品であっても、商品別にパフォーマンスの良し悪しを確認することができます。ROASが悪い商品があれば、広告商品から取り下げたり、商品ページの内容を見直したりしましょう。
逆に、設定している全ての広告商品が、目標としているROASの水準を大きく上回っている場合、新たに別の商品を追加して効果を検証してみてもよいでしょう。商品の数を増やせれば、検索結果上での存在感も上がり、ユーザーの流入経路も増えます。
特にAmazon広告の場合は、レビューの評価スコアが変動するリスクがあります。以前までは調子のよかった商品も、気づかない間に悪いクチコミがついてしまい、広告のROASが下がっている可能性もあります。定期的に広告商品も見直しましょう。
Amazon広告運用コツ⑤ 掲載枠ごとの調整(およびキャンペーン構造の見直し)
掲載枠ごとの調整は初心者の方でも知っている方が多いと思いますが、この調整はアカウント全体のパフォーマンスを大きく左右する要素です。
なぜなら、掲載枠によってROASのパフォーマンスが何倍も異なるのに、ROASが低い方にクリックが集中しやすいケースが多いと感じるからです。
例えば、「検索結果ページの上部(最初のページ)」のROASが「商品ページ」より3倍も高いのに、「商品ページ」の方が広告費もクリック数も2倍以上多いなどの不釣り合いな状況が起こったりします。
しかもこの場合、「検索結果ページの上部(最初のページ)」を10~30%上げただけでは全く解消されず、60~90%ほど上げないとセグメント毎のギャップが解消できないケースが多いです。
※あくまで私の経験上の話なので扱っている商材などによって異なると思います
これは私の仮説ですが、そもそも「検索結果ページの上部」は「商品ページ」よりも枠数が圧倒的に少なく、クリック単価の相場が全くことなるのだと思います。
となると、掲載枠ごとの調整を全くしていないアカウントは、「検索結果ページの上部」に出稿するのに必要十分な入札が全くできてない可能性が考えられます。
キーワードやオートターゲティンググループ単位での調整には気を配っていても、掲載枠ごとの調整がボロボロでは本末転倒です。管理画面のUI的になかなか目立たない設定になっていますが、重要なので小まめに見直していきましょう。
また、掲載枠ごとの調整はキャンペーン単位でしかできないのもネックです。
さすがに1キャンペーン1広告グループとまでは言いませんが、カテゴリーやキーワードの種類ごとにキャンペーンを分けて、それぞれのキャンペーンごとに掲載枠の調整も最適化できると良いでしょう。
Amazonスポンサープロダクト広告・ブランド広告・ディスプレイ広告でお悩みの方はご相談ください!
今回は、中級者レベルのAmazon広告運用のコツについてご紹介しました。
筆者はフリーランスのWebマーケターです。Amazonスポンサー広告をはじめ、楽天広告・Yahooショッピング広告、GoogleやYahoo!のリスティング広告の運用を得意としています。
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